商社への就職や転職を考えている方の中には、
「商社マンって何となくバリバリ働いてそう!」
「でも商社マンってどんなスケジュールで仕事してるの?」
「商社って激務なんでしょ?」
「主張多そう。」「接待多そう。」
といった様に、商社マンのイメージはこんな感じ。って人が多いのではないでしょうか?
ネットでも「商社=激務」みたいな記事を多く見ますね。
しかし、具体的に「どの位忙しいのか?」「どの位プライベートな時間が取れるのか?」具体的に知る機会や情報が少ないと思います。
そこで現役商社マンの私が、リアルなスケジュールを公開・解説したいと思います。
入社前に、ご自身が働くイメージ作りとして役立てて頂ければ幸いです。
商社は激務か?
結論、『激務』です。しかし一昔前よりは『楽』になってる。
(私の感覚では楽でヒマな仕事では無いし、他業界の営業職よりもまだ忙しく感じます。)
現在、国の指導の下「働き方改革」「時間外労働規制」を企業は取り組む必要があり、当然商社マンの働き方にも変化が出てきています。
そんな時世で、商社マンはどんな働き方をしているのか?今回は私を事例として、
・専門商社勤務(一部上場企業) ・営業職(有形商材を取り扱っている) ・30代(入社10年位。管理職手前のチームリーダー的ポジション) ・日系企業 ・平均的なスケジュール(超多忙でも、ヒマでも無い)
といった条件で解説していきます。
総合商社であれ専門商社であれ、商社の場合かなりのボリューム層が「営業」に関わる部署に配属されます。
この記事を読めば、商社マンの勤務内容、激務度をリアルにイメージして頂けるでしょう。
現役商社マンの月間スケジュール公開(営業職)
実際の月間スケジュールです。(会社名等はぼやかしてます。)
特に超忙しくも無く、ヒマでも無い、平均的な月をピックアップしました。
海外出張について
この月は「移動日含めて2か国9日間」海外出張しています。
月の1/3海外という事で、まあ平均的かなって感じです。
会社や配属部署にもよりますが、海外出張がゼロの月はほとんどありません。
忙しい時期は月20日間以上の海外出張が3カ月続く、なんて事も全然あります。(ほとんど駐在員ですね。。)
また、これは会社によるかもしれませんが、新入社員からここまで多く海外主張に行く事は稀かと思います。
最初の半年~1年間ほどは、研修や上司のOJTによってビジネス基礎を学びます。
2年目頃より徐々に海外出張が増え始めるって感じが多いかと思います。
国内出張(宿泊を伴う)について
この月は「移動日を含めて7日間」国内出張しています。
日系企業をお客さんとして自分が担当する場合、当然日本国内での出張も多くなります。
海外出張と国内出張の比率は、会社や配属部署によって異なってくると思いますが、
商社かつ営業部門の場合、取引先に出向いて打合せをしたり、契約を進めたり、トラブルを解決したりと、出張はかなり多くなるでしょう。
この月も、計16日間主張。月の半分は出張している感じですね。
個人的には国内・海外含め出張は嫌いではありません。
移動中は仕事をする事も多いですが、気分転換に読書をしたり・音楽を聴いたり、結構自由にできるので。
社内にずっと居る方が苦痛ですね。
そんな人は、商社の営業に向いているかもしれません。
休日出勤について
この月は「海外への移動日1日間」「休日出勤2日間」でした。
この時に私は「産業機械」を担当商材として扱っていました。
大型の機械になると、平日お客さんの工場が稼働している時では搬入出来ないので、土日や連休(GWやお盆)で対応するケースが結構あります。
その場合、営業担当者はお客さんの工場への搬入・据付工事や動作確認に責任者として出向く必要が出てきます。(特に海外から輸入した特殊な機械とかの場合。)
ヘルメット、安全靴、作業着を着用し、元請企業の責任者として対応します。私自身は「商社マン営業でここまでやるのか!」とギャップを感じた部分でもあります。すごく勉強になりますが大変ですね。
残業、休暇について
社内で業務する場合、「20~21時頃に会社を出る。」位が平均かなと思います。
日によっては定時に帰ったり、出先から直帰したりとまちまちです。
当然月末や年度末、大事なプレゼンの前日等は遅くまで残業しますが、毎日深夜まで残業等といった勤務は、現在はほとんどの企業で許されません。
特に上場企業では、社員の労務状況をかなり厳しく管理していますので、
現在においては「月45時間・年360時間」を超えない様に、相当会社から指導されます。
私自身もほんの数年前まで月150時間残業とかもありましたが、ここ最近でかなり改善されてました。
前項で解説した「休日出勤」もただの事務処理のみでは出社しにくい雰囲気ですね。
沢山残業して結果を出しても全く評価されませんので、その分効率的に仕事をしないといけませんね。
良い事ですが、結果重視である事は変わりませんので、プレッシャーでもあります。
接待の頻度は?商社は多い?目的は?
この月は6回(社内会食含む)でした。年末年始や決算月になると倍くらいに跳ね上がります。(新年会、忘年会、歓送迎会)
これを多いと思うか少ないと思うかは人それぞれですが、日本の商社で全くの接待ゼロは、恐らく難しいです。
接待・会食の種類として、
①お客さんとの会食・・・固定顧客との関係強化。新規顧客からの情報入手。
②仕入れ先との会食・・・関係強化。取引先(仕入れ先)から誘われる事も多い。
③社内会食・・・あまり意味はない。社内コミュニケーション。
①②の、社外の取引先との会食は結構有益だったりしますが、日本国内では結構減ってきている様に感じます。
飲めない人に無理やり飲ます!みたいなケースも日本国内では全く見ませんね。
私は商社に入社する時に、接待がめっちゃ多かったら嫌だなぁと思っていましたが、
実際はそこまで多くないなという印象です。
しかし、海外では未だにゴリゴリの接待文化が残っている場所もあります。(特に中華圏)
まとめ
解説の通り、この数年で商社の激務度はかなり下がってきています。長時間の残業や休日出勤も、過剰な接待も減少傾向です。
(現在も、毎日深夜残業をさせている会社は相当ヤバイです。)
今回紹介した、「月間スケジュール」は平均的な月をピックアップしています。
これより忙しかったり、ヒマだったりと時期による変動はありますが、商社へ就職すると、この位のスケジュールがほぼ毎月続くと思ってよいかと思います。
皆さんは『激務』だと思いますか?
ご参考にして頂けると幸いです。
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